今市子

サークルの後輩から借りていた
今市子さんの単行本「いとこ同士(ASIN:4896016149)」と「B級グルメ倶楽部(ASIN:4896016599)」を週末に読了しました。
「いとこ同士」収録の表題作シリーズは
主人公二人がいとこ同士と云う微妙な距離の間で悩んだり愛し合ったりする作品です。
完全な身内とも違うし、他人でもない。両親やおじおばに気を使わなくちゃいけない。
そんないとこ同士の切ないラブストーリーです。
眼鏡をかけた道隆ちゃんが艶っぽいです。
同じく「いとこ同士」収録の「森に行った日」も身内物。
血が繋がっていないおじと甥。
そう云った関係が枷となって思い切り感情をオープンにできない二人がもどかしいです。
これから盛り上がるシーンで終わっているとこなのが一寸残念です。
B級グルメ倶楽部」の表題作は先輩・後輩物。
後輩は身内にカミングアウト済みで、先輩は作中でカミングアウト。
マイノリティのカミングアウトや将来についてとか(結婚できないし)が
目を逸らさず、比較的前向きにとらえられていて好感触でした。
B級グルメ倶楽部」収録の「絶対零度」とその後編シリーズは大学生同士。
眼鏡でハムスターを持ち歩く為永くんが愛らしいです。
距離をつめたい木村くんともう一歩踏み出せない為永くん。
こんなシチュエーションも好きなジャンルかも。
2冊とも古い作品や同人誌収録作品が殆どでしたが
今市子さんの作品は初めて読むので画風の違いとかは問題ではないし、
同人誌収録作品も作者が好き勝手やれるので個性がはっきり出るので
個人的には2冊とも当たりではないかと思われます。